メゾン・アンテッシュの2015年

2016/06/10

【ラングドック、リムーのメゾン・アンテッシュからの便り】

2013年、2014年に続き見事な収穫となったリムーのメゾン・アンテッシュの2015ヴィンテージ。誰もがフレッシュな快活さがストレートに感じられると話していますし、アロマの豊かさは特に際立って見事です。
ブドウの熟度がどんどんと上がり、急ぐように8月20日に収穫をスタートしました。メゾンにとって収穫は特別なもの。畑からセラーでの作業全てにおいて、これまで自分たちが日々積み上げてきたものに集中しなければならない、一つ一つが大切な作業です。9月15日までの27日の好天のなか、殆ど休むことなく収穫を行いました。そしてブレンドの段階でこのヴィンテージがいかに大きな可能性を秘めているのか確認することができました。

この10年間、アンテッシュではメゾンのスタイルを決定づける醸造技術の向上に目を向けてきましたが、さらなるフィネスとエレガンス追求するために畑の方にも目を向け、理想的な場所を探し続けていました。リムーとセピーとの間、標高400メートルの高地にブドウ畑を購入したのです。12ヘクタールの畑はピレネー山脈を向く粘土石灰質の南向き斜面です。高樹齢の木なので収量は少ないですが、凝縮したブドウを実らせます。まだまだここは実験の段階ですが、皆が大きな期待を寄せています。

2015年11月3日、メゾンを50年に渡り支え続けたフランソワーズ・アンテッシュの叔父ロジェ・アンテッシュがこの世を去りました。兄弟であるフランソワーズの父ジョルジュとは見事なコンビネーションで、メゾンの発展に大きな貢献をした人物です。
彼は企業家であり、自信家で頑固な人間でしたが常にオープンマインドでした。フランソワーズが社長に就任する意志を伝えた時には、すぐに彼女を支え、そしてアドバイスを与えてくれたのです。
アッサンブラージュ、展示会など、全ての大切な場面において、フランソワーズ、ジョルジュ、そしてロジェの3人が20年に渡り手を取り合って協力してきました。
彼のいない全ての作業は、何か寂しいですが悔やんではいません、彼の大きな笑顔とあたたかなアドバイスは、私たちに幸せをもたらしてくれたからです。

Antech 1606