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Domaine Morey-Coffinet

ドメーヌ・モレ・コフィネ

モレ一族の新星
 
ドメーヌ・モレ・コフィネは、ドメーヌ・マルク・モレの息子ミシェルと、ドメーヌ・フェルナン・コフィネの娘ファビエンヌの結婚により誕生したドメーヌです。どちらもシャサーニュ・モンラッシェに拠点を置き何世代にも続く家系を持ちます。プルミエ・クリュのクロ・サン・ジャンの目の前に建つ19世紀初頭の住居と隣接する16世紀に造られたセラーは、1977年に地元のネゴシアンから買い取った時には廃墟に近かったものの、現在は見事なまでに改装されています。特に5つの石のセラーはシトー修道会の僧侶が住んでいたというもので、当時の宗教的建造物の様式である美しいアーチ形をなす天井の流れるような線が特徴です。ミシェルは1976年から父のマルク・モレのドメーヌを手伝い、フェルナン・コフィネが引退した1979年から相続をスタート。1990年に元詰めをスタートするまでネゴシアンへジュースを売ることで資金を集め、家やセラーの修復、そして新しい畑の購入に充てました。 

ティボーのアーティスティックな創造性                     現在ドメーヌは息子のティボーが運営しています。彼はボーヌの醸造学校で学んだのち、2000年から父と働き始めました。彼の仕事ぶりによって少しずつドメーヌは変化を遂げ、特に2007年からのヴィンテージで各方面から高く評価されるようになりました。バッハやヴィヴァルディ、ショパンの音楽を愛するティボーはクラッシック音楽に大変造詣が深く、かつ練習を欠かさないピアニスト。繊細な感覚を持つアーティスティックなヴィニュロンでその感性があらゆる面で生かされています。彼が目指すスタイルは、繊細でエレガントなワイン。2009年のような猛暑のヴィンテージにも、ピュアでフレッシュな味わいの表現に成功しました。ブルゴーニュの専門誌、ブルゴーニュ・オージュールデュイの2010年12月号では、この年の「希望の星」として彼の素晴らしい仕事ぶりが専門家たちから大きな期待を持って注目され、またラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスの2013ヴィンテージのレヴューでは、フランス最優秀ソムリエのオリヴィエ・プシエが彼のワインに対して賞賛を送りました。さらに2018年11月号では、コート・ド・ボーヌの若手生産者として大きく取り上げられています。2013年からはネゴシアン部門、メゾン・モレ・コフィネをスタート。知人や友人の畑から買い付けたブドウをティボーが醸造、熟成させたもので、少量ながら品質の高さで人気があります。

                                                                        
代々受け継がれたノウハウと見事な畑の数々                                                    ドメーヌの所有する畑は8ヘクタール。特級バタール・モンラッシェをはじめ、一級ラ・ロマネ、アン・カイユレ、ブランショ・ドゥシュなど見事な畑の数々は、モレ家とコフィネ家から相続したものです。新樽の使用率はヴィラージュで3分の1、グラン・クリュではヴィンテージによりますが30-100%です。白ワインはフレッシュなアロマと若々しさを表現することを最優先し、コニャックの樽業者Doreauの樽(350L)をそれぞれのワインに25%程使用します。赤ワインにはリュリーの小さな樽業者Minierの樽を使用、新樽比率は40-50%、ピジャージュは数回にとどめルモンタージュで優しく抽出。純粋なピノ・ノワールの果実味が心地よくエレガントでピュア、繊細な味わいを備えています。2007年からはノンフィルターで瓶詰。

ビオディナミ“すべては将来のため”                                              ドメーヌでは2004年からは除草剤を廃止、2015年からはビオロジックとビオディナミによる栽培をスタート、2018ヴィンテージから正式に認証されます。ティボーを突き動かしたのは2009年に生まれた長女のセレステの存在が大きかったのですが、ベト病が蔓延し多くの生産者がビオを諦めた2016年でも「すべては将来のため」と確固たる覚悟で畑に立ち続けました。彼は親しいドメーヌ・バシュレやドメーヌ・モローの友人たちと“BIOMEN”を結成、家畜農家を訪問し原料からよりナチュラルなものを選び抜き調合剤を作っています。醸造、熟成の面でも亜硫酸の添加量を減らし続けており、サン・スフルでの仕込みにも挑戦中。アンフォラでの熟成も一部に取り入れています。